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めっき技能って何?めっき技能検定合格で国家資格取得?

2023年05月25日

皆さんは、めっき技能に国家資格があることをご存じですか?
めっき技能士は厚生労働省が認定する技能検定試験の一種で、都道府県職業能力開発協会が実施しています。

また、めっき作業は多くの工業分野で用いられている非常に需要のある作業の1つです。
今回は、めっき作業の種類やめっき技能検定の概要などを紹介していきます。

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めっき技能って何?めっき技能検定合格で国家資格所得?

めっき技能検定って何?

めっき技能検定とは厚生労働省が認定する国家資格で特級・1級・2級・3級にわかれています。
またこの資格試験には学科と実技の試験があり、資格取得によりめっき技能の高い技術力の証明となります。
ここでは、具体的なめっきの使用例や資格取得のメリットを確認していきましょう。

めっき技能ってどこで使うの?

では、めっき技能はどのようなところで役立つのでしょうか?
めっきには様々な性能があり、大きく「硬さと耐摩耗性」・「寸法安定感」・「耐食性」・「非磁性」・「ハンダ特性」に分けられます。
では、めっきを必要とする品物を見ていきましょう。
下記のように、めっきはその性能により多くの品物に使われています。

・硬さと耐摩耗性:ギヤー、ピストンシリンダー、シャフト、金型、ブレーキなどの回転機器に使われる部品
・寸法安定性:精密、光学機器の各部品
・耐食性:バルブ、パイプ、ロール、シリンダー、プレート、ノズル等の機械内部の部品
・非磁性:ハードディスクの下地めっき
・ハンダ特性:ICヘッダ、ハーメチックシール、アルミニウムケースなどの電子部品

このように、めっき作業は重工業製品から電子部品や精密部品に至るまで多くの工業製品に活躍の場があります。
さらに、これらの部品のほとんどが品物の重要部に位置しているので、高いめっき技能が期待されていると言えるでしょう。

めっき作業の種類は?

では、めっき作業にはどのような種類があるのでしょうか?
ここでは、めっき技能検定に基づき「電気めっき作業」と「溶融亜鉛めっき作業」を紹介します。

電気めっき作業

電気めっき作業とは、品物に電気エネルギーを用いて金属の皮膜を付ける作業で、品物をクロムやニッケル・亜鉛などの金属で膜を作り、その品物の性質を強化する役割があります。
また、めっき技能検定では実際のめっき作業の他に化学の知識が問われています。

溶融亜鉛めっき作業

溶融亜鉛めっき作業とは、高温に溶かした亜鉛に品物を浸し、品物の表面に亜鉛の皮膜を付ける作業です。
この手法は、電気めっきと違い品物と亜鉛の合金層を作ることが出来るので、品物からめっきが非常にはがれにくいという性質を持ちます。
また、めっき技能検定では品物を浸す溶液が重要となるので、電気めっき作業に比べてより化学的な側面が要求されます。

めっき技能検定のメリットは?

上記からわかる通り、めっき技能は多くの工業分野における製品に使われており、要求される技術力も高いことがわかります。
このことから、高い技能及び知識を持つことの証明となるめっき技能士資格所有者は多くの企業で求められていると推察されます。
また、企業は高い技術力を持つスタッフを必要としているため、めっき技能士資格所有者に
優遇措置を用意している企業もあるようです。

 

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めっき技能検定はどうやって受験できる?

ここまでで、めっき技能の概要や種類を確認しました。
では、めっき技能士資格はどのようにして取得できるのでしょうか?
ここでは試験の概要や難易度、さらには今後の需要についても触れていきます。

めっき技能検定の概要と種類は?

めっき技能検定試験は、特級・1級・2級・3級に分かれており、ともに実技試験と学科試験の両方の受験が必要です。
「電気めっき技能検定」では特級・1級・2級・3級があり、「溶融亜鉛めっき技能検定」では特級・1級・2級に分かれています。
また、「中央職業能力開発協会」のホームページに受験資格や出題内容が具体的に記載されていますので、この資格に興味がある方はご確認ください。

めっき技能検定の日程と難易度は?

では、めっき技能検定の日程や難易度はどうなっているのでしょうか?
技能検定試験は前期と後期に分かれており、令和5年度であれば前期にめっき技能検定が実施されています。
具体的には、4月3日から4月14日までの期間で受付し、本試験は夏ごろを予定しています。

詳しくは「中央職業能力開発協会」のホームページでご確認ください。
また、「資格の取り方」というサイトでは難易度が偏差値で紹介されており、特級55・1級52・2級44・3級33と標準的な難易度のようです。

めっき技能の需要は?

前述でも述べた通り、めっき技能は工業分野の多くの部品に使用されているため、非常に需要の高い技能と言えるでしょう。
また、近年では製品の製造にロボットを用いるという話を耳にしますが、一品一様な品物や繊細な部品では、まだまだ人の手を必要としています。
さらに、IT革命と称されソフト面に注目が集まる昨今ですがハード部品が無ければソフトが成り立たないことを忘れてはいけません。
このように、世の中の技術力が上がるにつれて、より高い技能を持っためっき技能士が必要になることが予想されます。

めっき技能って何?めっき技能検定合格で国家資格取得? まとめ

今回は、めっき技能検定について紹介していきました。
めっき技能は多くの工業分野で使われており、資格取得のメリットが大きいと推察されます。
今後も需要が高まるであろうめっき技能検定の受験を考えてみてはいかがでしょか。

 

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